レーザーを活用した歯周病治療
近年、医療の分野ではレーザー機器の活躍が目覚ましくなっています。歯科分野においても、スケーラーを使用する従来の歯周病治療に加えて、精密で組織を傷つけにくいレーザーが広く活用されています。
当院ではCO2レーザーとエルビウムヤグレーザーの2種類を活用した治療を行なっております。
それぞれのレーザーの違いは?
CO2レーザーとエルビウムヤグレーザーはそれぞれ得意分野が異なるため、用途に応じて使い分けております。
こちらでは2種類のレーザーの特徴についてご紹介します。
CO2レーザーについて
CO2レーザーは名前の通り炭酸ガスを使用したレーザーで、日本の歯科医院で最も多く普及しています。
️️軟組織の治療に適している
炎症を起こした歯茎などの軟組織に対し、ほとんど出血を起こさずに治療することが可能です。出血を抑えることは、患者さまの痛みや不安を軽減するだけでなく、医師が治療部位をしっかりと確認しやすいというメリットにもなります。
️️止血効果がある
歯茎の切開や抜歯の際、CO2レーザーを使用することによって出血を抑えることができます。
️️殺菌作用がある
歯周病菌の巣になっている歯周ポケットに、殺菌作用のあるCO2レーザーを照射することで、歯周病の症状を改善することが可能です。
エルビウムヤグレーザーについて
エルビウムヤグレーザーは振動や痛みが少なく、「もっとも人にやさしいレーザー」とも呼ばれています。
️️重度歯周病も対応可能
エルビウムヤグレーザーの先端は特に細く、歯周ポケットが深くなってしまった重度の歯周病の治療にも向いています。ごくわずかな隙間にも対応できるため、歯科レーザー治療で唯一、歯周ポケットの内側にできた歯石を除去することができます。
️️治癒を促進する
エルビウムヤグレーザーには生体の治癒を促す作用があるため、スケーラー等を使用した治療よりも、早い治癒が期待できます。
️️硬組織を削ることが可能
CO2レーザーは軟組織(歯茎や粘膜)の切開に向いているのに対し、エルビウムヤグレーザーでは、硬組織(歯・骨)を削ることができるので、虫歯を除去することができます。
️️不快な振動・音がない
通常、ドリルで歯を削る場合は、どうしても「ガリガリ」といった振動や「キーン」という不快音が発生してしまいます。
エルビウムヤグレーザーでは振動や不快音がしないので、お子様の虫歯治療にも適しています。
️️水への吸収性が非常に高い
組織の水分に反応し、一瞬で蒸散するため、熱の発生を最小限に抑えることが可能です。熱の発生が少ないことによって、痛みや出血が抑えられます。
どちらがいいというわけではありません
2種類のレーザーをご紹介しましたが、「どっちのレーザーを使う方がいいの?」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、「どちらのレーザーを使うか」というよりも、それぞれの用途に併せて適切に使い分けることが大切です。
加部歯科医院では、患者さまの症状に合わせて適宜使い分けて治療を進めてまいります。
「どっちのレーザーを使用するんだろう?」と気になる方は、ぜひお尋ねくださいね。
より治療の精度を高める機器について
歯周病レーザー治療において、使用する機器はレーザーだけとは限りません。
非常に狭い口内における歯周病治療では、細かい部分まで確認することが正確な治療のカギとなります。
「拡大視野」という言葉をご存知でしょうか?
歯科界では近年、より細かい部分まで拡大して確認できる「拡大視野」機器の普及が飛躍的に伸びています。
加部歯科医院では、最先端の「拡大視野」機器マイクロスコープを使用して治療を行います。従来の拡大鏡がおよそ1.5倍〜10倍ほどの拡大率であるのに対し、マイクロスコープは3倍〜30倍ほどまで拡大することができます。
以下の画像例をご覧いただければ一目瞭然です。
加部歯科医院の歯周病レーザー治療
加部歯科医院では、患者様のストレスを最小限に抑える治療で一生ものの歯を守りたいという思いから、レーザーを活用した歯周病治療を開始いたしました。
歯周病レーザー治療は自由診療科目ですので、治療効果を最大限に高めるため、使用する器具や治療にかける時間は患者様の症状に合わせて幅広く検討することができます。
治療が必要かどうかご不明な方も、重度の歯周病にお悩みの方も、まずはお気軽にご相談くださいませ。