東京で根管治療なら九段下・加部歯科医院

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根管治療とは?

歯髄炎の症状

細菌に感染し、炎症を起こした歯の神経(=歯髄)に対して行う治療です。

歯髄は歯の根(=根管)に通っています。

根管治療では、根管内で傷んだ歯髄を丁寧に取り除いて入念に消毒し、再感染を防ぐために根管に詰め物をします。

重度の虫歯でも抜歯せずに、本来の歯の機能を取り戻すことができる治療方法です。

根管治療が必要な歯とは

根管治療が必要になるのは主に、神経に達するC3、歯の根に達するC4の虫歯です。

健康な歯
健康な歯
CO-C1(エナメル質の虫歯)
C1
(エナメル質の虫歯)
C2(象牙質の虫歯)
C2
(象牙質の虫歯)
C3(神経に達した虫歯)
C3
(神経に達した虫歯)
C4(歯根に達した虫歯)
C4
(歯根に達した虫歯)

C3は「歯髄炎」と呼ばれる症状

歯髄炎の症状

細菌が神経に達している状態です。

ただし、歯髄炎になったからといって、必ずしも根管治療が必要になるとは限りません。

歯髄炎は「可逆性」と「不可逆性」の2種類の進行度に分かれており、「可逆性」である場合は、適切な処置によって歯髄を残せる可能性があります。

可逆性歯髄炎の場合

まだ部分的に歯髄が生きている状態です。精度の高い治療によって、う蝕した部位を取り除くことで、根管治療をせずに歯髄を残せる可能性があります。 当院では、マイクロスコープ等を活用した拡大視野で、必要最低限のう蝕箇所のみを取り除き、丁寧に消毒した上でMTA(詰め物)を充填する処置を行います。

不可逆性歯髄炎の場合

はっきりとした痛みが現れており、歯髄が壊死しつつある状態です。この場合は歯髄を取り除かない限り治りません。 壊死した歯髄を取り除く根管治療を行う必要があります。

歯髄を残せるかどうかのチェックポイント

加部歯科医院では、電気診・温度診・視診・打診・透過診・切削診・レントゲンなど様々な観点から細かくチェックします。

目安となるポイントを紹介するので、参考にしてください。


歯髄を残せる歯髄炎(可逆性歯髄炎)

  • 冷たいもの温かいものを飲むとしみることはあるが、すぐに収まる
  • 何もしなくても痛い、ということはない

歯髄を残せない歯髄炎(不可逆性歯髄炎)

  • 冷たいもの温かいものを飲むとしみることがあり、痛みが長く続く
  • 何もしなくてもズキズキ痛む
  • 夜になると痛くなる
  • 食べ物を噛んだ時に痛い

歯髄炎の原因は?

主に虫歯が原因となる場合が多いですが、他の原因も多数考えられます。

  • 前に治療した部分から細菌が入り込む
  • 交通事故や転倒などで歯が折れる(打撲・脱臼も)
  • 歯ぎしり・くいしばり(ブラキシズム)による刺激が強い
  • 歯科治療時の刺激(歯を削る処置・治療で使う材料中の化学物質)

C4の虫歯は「歯髄壊死」「根尖性歯周炎」と呼ばれる症状

神経が壊死した「歯髄壊死」「根尖性歯周炎」のイメージ

「歯髄壊死」は、歯の大部分が溶けてなくなっている状態です。
神経が壊死しているため、一時的に痛みを感じなくなります。
触ってわかるような歯茎の腫れや、歯の変色が見られることもあります。

細菌が歯の根に達すると「根尖性歯周炎(こんせんせいししゅうえん)」と呼ばれます。治療を受けたことのある虫歯で起こることも多い症状です。

自覚症状はなくても、レントゲンで異常が見つかることがあります。

歯髄壊死には「感染根管治療」

歯髄が壊死すると、根管内全体が細菌で汚染される状態となります。

歯髄壊死によってできた膿

また、細菌が根管に達すると、細菌と戦った白血球の残骸などによってできた膿が現れ、痛みが再発します。
この膿の袋を取るために、外科的根管治療も併せて行うこともあります。

根管内全体が細菌で汚染されるため、歯髄炎の抜髄と比較して、根管治療の成功率は低くなる傾向があります。そのため、壊死した神経(歯髄)だけではなく、細菌感染を起こしている部分全てを取り除く「感染根管治療」を行います。

放っておくと怖い根尖性歯周炎

細菌感染は、お口の中だけでは収まりません。

根尖性歯周炎が悪化すると、細菌は顎など周囲の骨にも影響を及ぼし「顎骨骨髄炎(がくこつこつずいえん)」「骨膜下膿瘍(こつまくかしゅよう)」といった症状につながります。

身体の抵抗力が弱いと、顎骨骨髄炎・骨膜下腫瘍が顎骨周囲炎(がくこつしゅういえん)へと進行し、さらに蜂窩識炎(ほうかしきえん)から敗血症を引き起こし、最終的には死に至る可能性もあります。

自覚症状がある場合には早めに歯科医院にご相談ください。また、こうしたリスクを防ぐためにも、定期的な検診が大切です。

神経を残せない場合はどんな治療を行うの?

抜髄を行い詰め物をし、フタをして密閉した歯の状態イメージ

神経を残せない場合は、細菌感染を起こした歯髄を綺麗に取り除く「抜髄(ばつずい)」を行います。

感染部分が残ってしまうと再発するため、しっかりと除去するのがポイントです。

治療後は、綺麗になった根管に詰め物をして密閉し、被せ物でフタをします。隙間から細菌が入り込まず、かつ増えない状態にします。

加部歯科医院の根管治療

加部歯科医院は、「患者様に一生ご自身の歯で暮らしていただく」ための治療を目指しております。根管治療の成功率は、症状や治療法・技術力や掛けられる時間によって大きく変化します。

保険診療・自費診療での成功率の違い
保険診療
成功率40%ほど
自費診療
成功率70%

そのため、当院では保険診療に加え、マイクロスコープやエルビウムヤグレーザーなど最新の機械・材料を用いた「精密根管治療(マイクロエンド)」も採用しています。 もちろん、保険診療で十分に対応できる症状には、価格を抑えられる保険診療でのご提案をしております。精密根管治療が必要と判断した患者様には、丁寧にメリット・デメリットをご説明いたします。ご納得いただいた上で、治療をご決定いただければと存じます。

歯の神経を取っても大丈夫?抜髄のリスクとは?

患者さまの症状に応じて、細菌に感染した歯の神経を取る(=抜髄)ことがあります。「神経を取り除く」と聞くと、「そんなことして大丈夫なのかな?」とご不安に感じる方もいらっしゃるかもしれません。 こちらでは抜髄のメリットとデメリットを解説いたします。

抜髄のメリット・デメリット

メリット

  • 感染した歯髄を確実に取り除くことで、他の部位への感染拡大を防ぐことができる
  • 痛みがなくなる

デメリット

  • 歯が死んでしまい脆くなる
  • 変色を起こす可能性がある
  • 痛みがない分、トラブルに気付きにくくなる
  • 再治療の可能性が高くなる

できる限り歯髄を残す治療を行います

ご覧いただいた通り、歯髄は抜かないに越したことはありません。
当院では、生きている神経を残せる可能性が少しでもある場合、抜髄という選択を避けた治療を行えるよう心がけております。最先端のマイクロスコープによる拡大視野の中で、う蝕した部位のみを慎重に取り除き、洗浄・消毒をしたあとに詰め物の充填を行う治療が可能です。

しかし、症状が重度である場合には、感染拡大を防ぎ、今後の歯の健康を恒久的に保つために抜髄を行うことがベストであるケースもございます。
このような場合にも、長年高い成功率で治療を行ってきた当院の歯科医師の手技によって、再発を最小限に抑えた治療を実現しております。

根管治療の流れ

STEP.1
診査診断

STEP.2
根管の治療

STEP.3
経過観察

※細かな行程は、抜髄のみか、感染根管治療が必要か、歯根端切除を伴うかで変わります。
※保険診療の根管治療と自由診療の精密根管治療では、それぞれの行程で使用する機器や材料が異なります。

STEP.1 診査診断

初回では、治療前に患者様のお口の状態を確認いたします。
一般的に根管治療が必要と言われている症状であっても、疾患の根源が歯であるのか、歯肉などの歯周組織なのかなど症状をしっかりと把握することが大事です。
そのため、当院では下記の豊富な検査項目を設けております。

  • 触診法
  • 打診法
  • 歯の動揺度と歯周ポケット検査
  • 温度診
  • 歯髄電気診
  • 透照診
  • エックス線検査
  • 麻酔診
  • 切削診
  • 楔応力検査(咬合診査)
  • 嗅診

これまで数多くの症例を手掛けてきた医師の経験を基に、症状に応じて診査診断を行い、治療方針を固めてから治療へと移ります。

STEP.2 根管の治療

無菌的処置

ラバーダム

新たな細菌感染を根管内に起こさないよう、ラバーダムというゴムのシートを用いて、根管治療を行う歯を隔離します。
唾液の中の細菌まで含めて排除しつつ、他の器具や薬剤からも口内を守る役割を果たします。
ラバーダムを用いることで、無菌的環境を整えます。

細菌の除去

根管内の神経や感染している内部を掃除します。

保険診療では、リーマーやファイルと呼ばれる細い棒ヤスリのような器具で、細菌を取り除き、その根管にとって必要最小限で形を整えます。
感染していない部分を傷つけるリスクや、神経を取り逃したりしてしまう可能性があることから、65%ほどしか消毒できないとも言われています。

一方、自費診療となる精密根管治療はマイクロスコープで歯の状態を細かく確認したうえで、レーザーや超音波器具などで丁寧に細菌を死滅させるため精度が高く、除去率に違いがあります。

根管充填

感染物質を取り除いた根管は、空洞になっています。
そのまま残すと細菌が入り込んで繁殖し、虫歯の再発のリスクへと繫がります。
そのため、感染源が侵入しないよう、洗浄・消毒が完了したら、最後に詰め物(充填材)で隙間なく封鎖します。

STEP.3 経過観察

治療直後は痛みが消えて治ったと感じられる方であっても、細菌の繁殖から痛みが再発する可能性があります。
病状によって根管治療後の経過は異なります。
長期的に病状の変化を細かく確認していくことが重要です。

治療期間の目安

個人差はありますが、治療回数の目安は2~3回です。
感染部分を取り除いた後、治癒傾向が認められたら修復治療を進めます。

しかし、炎症が収まり、組織が回復して治療時の傷跡もなくなるまでには、一定の期間が必要です。

経過は症状により異なるものの、完治(傷跡が完全になくなる)までの目安は、以下の通りです。

  • 抜髄のみ:3~6ヶ月
  • 感染根管治療:6ヶ月~1年

歯周病と虫歯が併発していることも

「歯周病だと思っていたら虫歯だった」というケースもあります。
虫歯の症状が歯周病に似ることがあるためです。

歯周病が原因でも歯髄の感染が起き、歯髄が壊死します。
このパターンは歯周病の検査で発覚することが多いですが、それぞれ独立して発症する場合もあります。

根管治療で両方とも治る?

根管治療で、虫歯だけではなく歯周病も治るケースもあります。

両方適切に治療しなくてはならないパターンもありますが、多くは並行して治療することになります。

歯周病についても詳しく検査した上で、根管治療を受けると安心です。

まずお気軽にご相談ください

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